外伝1巻のよもやま

どうも、おはこんばんちは。髙松です。
タイトル通りです。ネタバレ読みたくない人は今すぐ右上の×をクリックするかCtrl+F4かAlt+←。

ともかく無事発売と相成りました。お手に取っていただいた方、ありがとうございます。
すでに読んでいただいているかと思いますし、本文読む前にネタバレ読みたいなんて奇特な方はいらっしゃらないかと思いますので、遠慮なく書き散らしていきます。いつもと違って超長いです。

※高野さんのプロフィール欄を修正しなかった大馬鹿野郎は私です。
一度ならず二度までも……大変申し訳ございません。

――★――

まずは舞台設定から。時代的には本編時間軸から5桁年前のつもりで書いています。
当然理由があって、エルフの寿命が長大だから発展もかなり緩やかであろう、という観点からです。地球でも神が人間界に干渉していた時代っていうのは、およそ5桁年から数千年前です。この点から言えば、エルフの発展速度に比して人間の発展速度に匹敵する発展を遂げた神聖ミリシアル帝国は(ラヴァーナル帝国の後追いとはいえ)十分早いと言えます。これが「ミリシアルも十分すごい」の根拠となります。
エルフ、ドワーフ、ゴブリンなんかの基本設計は『指輪物語』に影響を受けた部分が大きいです。なるべくそのまま使わないように気をつけていますが、そのまま使ったほうが理解が早い場合もありますので、その点はリスペクト、オマージュのつもりで採用しています。別にそれが物語の大勢を決定しているわけじゃないですしね。

――★――

「ラヴァーナル帝国が異物」というのは、みのろうさんから色々伺って相談した結果、『新世界には元々存在しなかった国家』と(今のところは)定めたことによります。もしかしたらみのろうさんがあとで変えちゃうかもしれませんが、そうなったときはごめんなさい。監修で読んでいただいてるので多分大丈夫だと思うんですけども。
光翼人が新世界にやってきた理由も概ね組み上がっています。その辺はのちのち明かされることになるでしょう。上述の設定が生かされるのであれば。

――★――

さて、先日「本編第3巻の最後あたりに、世界観的に重要な伏線がある」とツイートしましたが、今回その伏線に触れましたのでご説明しておきます(ひょっとしたらすでに読者の皆さんで議論されたあとかもしれませんけど)。
第3巻P317の1行目に「宇宙史的に見れば数百年は誤差の範囲に入る」とありますよね。これ、実際には「この時代の日本でなければならなかった」必然性と消極的理由がこのセリフに集約されています。
外伝1巻では新世界の時間軸的に5桁年前、第二次世界大戦の日本からの援軍が遣わされたのに、5桁年後、地球時間で約70年後の日本が召喚されています。大きな時間の流れの差違が発生していますよね。これは、シャマシュ(アマテラス)が狙った時代の日本を呼んだ証拠です。
神々の掟で、世界への干渉には大きな制約があると書きましたが、逆に言うと「今の日本を召喚するのが精一杯だった」と裏付けることができます。
まぁこの辺をおおっぴらにしすぎると(色んな意味で)味気なくなってくるので、ここらでやめておきます。

――★――

架空艦について。これはもう賛否絶対出るだろうなと思ってました。
実在の艦を登場させるか架空艦にするか、みのろうさんにご相談したところ、「架空艦のほうがいいと思います」と仰っていただいたので、だいぶ気が楽になりました。
そこで問題になったのが「艦砲射撃」と「大和」が過去のweb版で登場していたこと。
私は基本的に、この作品の道筋をがっつり変えるような考えは早々に捨てていました。艦砲射撃で大威力が出せる戦艦、それも大和を登場させることは決定事項だったんですけど、相談の結果「大和に酷似した架空の戦艦を出せばいい」という結論に至り、あのような形に収めました。
その代わり軍艦作るとこが1つ増えたり試作の輸送艦が出てきたり、やりたい放題やってしまいました。反省はしていません。フィクションですしちょっぴり歴史に誤差が生じているのでそこも楽しんでください。
これは! ファンタジーだから!! SFだから!!! フィクションだから!!!!

あ、「大和の魔写」を撮ったのは従軍していた報道部のカメラマンです。なので魔写ではなく日本人が撮った写真です。『紀伊』の中に設えた暗室で現像して、それを現地人に渡しています。あれにも時空遅延式魔法が使われてるので、本編時間軸でも現存しているわけですね。
それまでカメラマンが活躍する話もないですし、記念撮影するシーンが挟まるのは唐突だったので割愛しました。『世界の扉』完成後に撮影したものです。

架空艦の名前が関西圏に偏ってますが、別に私が奈良出身だからそこに寄せたとかではないです。最初に異世界へ遠征する艦種を決めて、その中から使われる予定だったものを抜き出しただけです。
吹雪型と初春型の4隻だけは完全に私の創作だった気がします(あれこれ考えすぎて記憶が欠落している)。
特に初春型の『初明』と『豊栄』はえらい悩みました。「正月……めでたい名前……漢字2字……うーん……」みたいな。 いつか『艦○れ』とコラボして登場してほしい(

――★――

あと何かあったかな……。他に重要な名前関係。
シャマシュとアスタルテ、それにイルは、バビロニア神話、ウガリット神話あたりが元ネタです。ファンタジーの原点は神話ですから、より原典に近いものを採用しています。(別次元のそれと)同質にあって同一、だが別の存在。それが本作における神と定義しています。

※まぁ個人的にキリスト教が嫌い(宗教的に嫌いなだけであって、聖書自体は学術研究的に好きです)で、アスタルトに限らず異教廃絶のためにあらゆる土着神を”悪魔として取り込んだ”その手法がムカつくので、なるべく正統な形に近い状態で描いてあげたいという私のわがままみたいなものが彼女らを選んだ本音です。思想というほどのものではないです。

各神話と共通化(同一視と言ってもいいですね)させるため、神々の性別は必ずしも一致しません。
たとえば本作の創造神イルは日本神話の天之御中主神と同一と考えており、性別はないものとしています。
これは神話でのイルは男性とされている一方で天之御中主神に性別がないからです。
他にも太陽神といえばアポロンという男神もいますが、天照大御神は女神ですよね。このように、民族の視点によって性別が変わってしまいます。

ちなみにエルフの神官長イルカンレシスは、イルとまったく関係ありません。「現出した人間の姿」とかいうオチもないのでご安心ください(?)。
彼には『指輪物語』のエルロンドやスランドゥイルといった、ちょっと仰々しい感じの名前をつけたかったんです。最後まで名付けに悩んだのは彼でした。

最後まで明かさなかったタ・ロウの本名は、イセサリウス・ヒコニフト。丸わかりですね。丸わかりすぎて、余計なとこに届くと面倒なので明かすのは避けました(

ケンシーバについては家名がありません。獣人族は家名よりも二つ名(称号)を重んじる性質があるので、たとえばオルアクスルなら「赤嵐のオルアクスル」と呼ばれています。ケンシーバは当初多芸多才な戦い方ができたので「俊英のケンシーバ」と呼ばれていましたが、勇者となって戦い抜いたことから死後「大戦士」の称号が贈られました。

キージはちょうどドワーフらしい(トールキン的な意味)名前でよかったですね。地理的にも山のふもとですし、はからずもキング・アンダー・ザ・マウンテンになってしまいました。わかる人だけ「狙ってやってたんじゃなかったのかよ」とツッコんでください。

ルーサは神々の設定考えてるときに自然と決まりました。ノスグーラほどの存在をも封印する魔法が使えるのはエルフの彼女しかいませんし、強大な力を持ちながら当初は戦争に加わらなかった理由(日本軍が魔王軍を壊滅させるので、最初から戦う必要がなかった)なども含め、作り込んでいくうちに外伝1巻の中で一番異質な存在になりましたね。むしろ彼女の存在こそが外伝1巻を支えていると言っても過言ではないです。
名前についてはルーサが本名じゃないだろうなと最初から考えていましたし、ルーサリアというのもスッと決まりました。あとに続く「ニン」は女性あるいは女神の意味、「ナンナ」はシュメール神話の時の神シンのシュメール語での呼び名で、彼女が名乗った通り「シンの眷属」を表します。シンとルーサは上司と部下であり、男女関係はありません。

――★――

本作の日本人の名前はほぼほぼランダムで考えています。モチーフもありません。昭和っぽさと家柄を考慮して、適当につけています。
実在の人物から名前をお借りした例もありますが、それが誰かは申し上げません(ご本人には事後報告でお伝えしました)。

2 thoughts on “外伝1巻のよもやま

    1. Ryoji Takamatsu 投稿作成者

      ブラックRXは僕も大好きだったのは覚えてるんですが、別にライダークラスタではないですし、名前までは知らなかったんですよね。
      もしかしたらどこかで知ってて、好きな響きが無意識に出てきた可能性は否定できないです。

      私が何かしら明確な基準を持って採用するとしたら、他にも該当しそうな名前が必ずあるはずです(笑)
      たとえばpixivファンタジアに参加していたとき、キャラ名の家名は全部F1ドライバーから取ったりしてました。

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